Meets The World

~旅行大好き、もっと楽しいことと出会いたい~

マドリード・マデイラ島旅行記⑧ ~4日目ジラオン岬・CFアンドリーニャ~

息子のマッサージのおかげで、今朝はすっきりとした目覚めです。
超ゆったり旅行派の長男と話し合いの結果、この日の予定はこんな感じでした。

ラヴラドーレス市場 → フンシャルの街をぶらぶら → モンテケーブルカー → トボガン

絶対に行きたかったジラオン岬は、半日のものがなく一日ツアーでしか行けないようです。
ツアーは色んな所を回れてお得なんですが、街も見たいしトボガンにも乗りたいし…
ホテルのお姉さんが、バスの行き方や時刻表まで教えてくれたのですが、バスの本数も少ないようなのでやめることにしました。

ホテルでゆったり朝食のあとは、さぁ、出かけよう!
ホテルを出るとすぐにタクシーの運転手が声をかけてきました。
ラヴラドーレス市場までタクシーで行こうとしていたのですが、一応ジラオン岬までの値段を聞いてみました。
往復で50ユーロ、、、
これまた高いのか安いのかわかりません。
タクシーで行くなら、ゆったりした予定なので組みこんでも大丈夫です。
楽して行けるし行っとこう。

契約成立!
「日本から来たのかい? 俺の車は三菱なんだよ~」
陽気に笑いながら、ゆっくり大きな声で英語を話してくれます。
クリスティアーノ・ロナウドのファンだと言うと、「彼はキング・オブ・マデイラさ! 偉大なんだ」と。
運転手さんとロナウドの話でしばらく盛り上がりました。
運転手さんのお兄さんもタクシー運転手をしていて、一度だけロナウドを乗せたことがあるそうです。
ナイスガイだったお話もしてくれました。
タクシーはジラオン岬に向かって、坂道を上り始めました。

運転手さん曰く、マデイラ島は安全で犯罪も少なく、重大事件やドラッグの問題もないと。
ヨーロッパから大勢の観光客が長期滞在するので、その関係の仕事についている人が多いと。
農業も盛んで、三大特産品はバナナ、さとうきび、ブドウ(マデイラワイン)で、バナナは家の庭にどんどん生るそうです。

ホテルから30分位でジラオン岬につきました。
ヨーロッパで一番高い岬で、海抜は580メートル。
ガラス張りの展望台があって、下が透けて見え、ヒビが入っているところがあるのでちょっと緊張します(-_-;)
あいにくの曇り空ですが、雲が下に見え、幻想的な雲海が広がっています。
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マデイラ島の気温は27℃位でしたが、高いところにいるのでかなり涼しく感じます。
あじさいが咲いていました。

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バナナの写真を撮りたいとお願いすると、快く車を停めてくれました。
「農薬も使わないぜ、山からきれいな水も流れてくるしさ、全部オーガニックさ、オーガニック!」
運転手さんはオーガニックを連呼していました。
豊かな大地に恵まれた自然のままの生き方をしているマデイラ島のすべてに温かみを感じました。

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陽気で物知りな運転手さんのおかげで、まるでガイド付きツアーです。
「もしよかったら、クリスティアーノ・ロナウドが初めて入ったサッカークラブに連れて行ってあげるよ。彼のおじさんもいるよ」
えーーー! プラス料金いるのかな?
せっかくなので、お願いしま~す!(^^)!

CFアンドリーニャというサッカークラブにつきました。
ちびっ子から高校生(?)位の年齢の子どもたちが、真っ赤なユニフォームを着て練習をしています。
運転手さんはロナウドのおじさんを見つけ、「日本からやってきた彼のファンだよ」と私達を紹介してくれました。
ロナウドのおじさんは、グラウンド横の部屋に案内してくれて、額縁に入ったアンドリーニャ時代のロナウドの写真を3枚見せてくれました。
お父さんとお母さんも一緒に写っていました。
そのうちの1枚を大きく引き伸ばしたロナウドだけが写っている写真を、おじさんは長男に手渡してくれました。
え? これは?
なんと、プレゼントしてくれるんだってーーー!
寡黙なカンジのおじさんでしたが、「オブリガード!オブリガーダ!」というと、にこっと笑った顔に優しさがあふれていました。

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思いがけない出来事に、私もうれしくて、うれしくて…
帰る道すがらも、運転手さんのお話は続きます。
ロナウドの家はすごく貧しかった。父親アルコール依存症で、家もボロボロで、食べ物にも困っていたと…

坂道の多い大自然の中で生まれ育ち、大地の恵みが血や肉体となり、家族を大切にし、プロとして生きることを幼くして決意する。
自分のことを信じている人ってすばらしいな。


楽しいタクシーツアーも終わりました。
プラス料金もいりませんでした。
運転手さん、ほんとうにありがとう!(^^)!